◆自分らしいお墓 その1◆
お墓は、その人の生前の信仰が大きく影響しています。熱心にどこかの宗教や宗派の信徒であった場合なら、その風習にのっとった形で供養されていくのが通常ですが、現代の日本ではそのような人はむしろまれで、冠婚葬祭のとき以外はあまり意識していないという人のほうが多いものです。自らの死後のことに思いをはせたとき、どこかの宗教のやり方ではなく、自分らしい最後を迎えたい、と考える人が増加してきたことを受け、多くの霊園では特定の宗派、宗教のやり方にのっとらない形での供養を取り入れ、墓碑や墓石もさまざまなその人らしいものが増えてきています。霊園に足を運ぶと、生前のその人となりをうかがい知ることができるような、個性的なお墓を見ることも珍しくなくなってきました。どんな人にもやがて訪れる最後ですが、せめて自分らしい眠り方を選択したいと考えている人が増えているのでしょう。自分らしいお墓選びをしたいのであれば、アクセスの良い土地の霊園を選ぶというのも一つの選択肢です。どうしても故郷に眠りたい、という人もいますが、死後、子どもや孫といった子孫たちが気軽にお参りしてもらえる土地に眠るのが良いと考える人が多いからです。